作る前に読んで欲しいデザイン術最新記事

チラシのデザインは肉付け、構成は骨組み ~その66(1)~

デザインに取り掛かる前に必要なことはなんですか?

デザインというと、多くの方が思い浮かべるのが、「かわいい」「かっこいい」など雰囲気に合った文字を選んで、全体的に色のトーンを決めて、目立つような飾りやアイコンを配置して……といった「見た目の印象を作成すること」だと思われているのではないでしょうか? 

 

実は違うのです。 

 

そのデザインを生かすか殺すかは、「骨組み」である「構成」にかかってくるのです。 

 

一言で「構成」というと、おおまかな目次や設計図、絵コンテのようなものと思う方がいるかもしれません。 

 

しかし、「設計図」である「構成」がなければ、デザインがどんなにかっこよくても、読む人にとって説得力がないものになってしまいます。 

 

よって、HAT TOOL DESIGNでは、チラシ作成をご依頼いただくと、デザインに取り掛かる前に、構成案を作って提案しています。 

 

構成案のサンプルです(化粧品のチラシ)。デザインはほとんど施していません。 

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構成案とは、 

・キャッチコピー 

・見出し 

・本文 

・掲載内容と流れ 

・写真やイラスト、図表などの掲載数 

など、チラシに載せる内容をはっきりと決めるためのものなのです。 

 

この段階ではまだデザインを施していないので、内容の変更や掲載項目の順番は修正しやすくなっています。 

 

しっかり内容を決めて、その後デザインの作成に取り掛かります。

<その66 つづく> 

宣伝はそこまでしないとダメなんです ~その65(2)~

営業活動は、どこまで踏み込むのことが大切なのでしょうか?

福祉関連という同業種のお客さまから、偶然、同時期にリーフレット作成の依頼をいただきましたが、両者があまりに対照的なので、その違いを紹介します。

ひとりは、紹介に次ぐ紹介で顧客が増えてきましたが、ここ数年の競合他社の進出で、紹介が激減したため、広告ツール作成に踏み切ったAさんです。ただ、売り込み色は排除したいという希望はゆずりませんでした。

そして一方、30代前半のBさん。 

Bさんは勤めていた会社から独立し、いまからAさんと同じ福祉業界に参入されるとのこと。

 

病院や施設に営業するため、自社のサービス案内のリーフレット作成をご依頼されました。

 

打ち合わせをしてみると、Bさんは、プロのカメラマンに頼んで、すでにプロフィール写真を撮影済み。さらに独立する前にかつての職場の自分のお客さまに頼んで、「利用者の声」なるものを書いてもらっており、お客さまとのツーショット写真や作業風景写真もすべてお持ちでした。

 

ホームページも現在、作成中です。

 

あまりにも準備万端なので、その理由を尋ねてみると、福祉業界専門の集客コンサルタントから教えてもらったとのこと。私もそのコンサルタントのメルマガを読んでみると、病院関係者や施設関係者に向けた営業のノウハウが実によく練られていました。

 

例えば、初めて訪問する際には名刺と自社のチラシやリーフレット、それに、ニューズレターを携えていくこと。

 

自社を覚えてもらうために、月1回のニューズレターに添えて、自社のチラシやリーフレットを送ること。

 

たまに入浴剤など粗品を携えてリーフレットと一緒に持って会いにいくこと。

 

そこまでして、営業活動をしている人がいるということに驚いたと同時に、当然、顧客は活発な営業活動をしている方に気持ちが動くだろうなと思いました。

 

Aさんと、Bさんは対照的なお二人ですが、どのような感想を持たれたでしょうか?

 

人間関係を築く上で、謙虚さや奥ゆかしさは大切だと思いますが、宣伝に関してはそれらはあまり必要ないと思っています。

 

どんな時でもいつも流れを見ること。特に、SNS全盛期の現在の状況では、古い考えは、すぐ取り残されてしまいます。

 

集客は、日々、アンテナを張りめぐらし、柔軟な考えで対応することが大切です。

宣伝はそこまでしないとダメなんです ~その65(1)~

口こみ人気のお店に、そもそも宣伝ツールが必要なのでしょうか?

福祉関連のお仕事に携わる二人のお客さまから同時期にリーフレット作成のご依頼がありました。

 

ひとりは、50代男性のお客さま、Aさん。もうひとりは、30代前半男性のお客さま、Bさん。

 

まずは50代のAさんの依頼を紹介します。

10年前に福祉関連の業界に新規参入をしました。ちょうど競合他社がいなかったため、病院や施設から紹介に次ぐ紹介で顧客が増え、とりたてて営業をしていないにもかかわらず、トントン拍子に業績が伸びたそうです。いまだに、チラシを配布したこともなければ、自社のホームページもありません。

しかし、ここ数年で競合他社が増えてしまい、紹介が激減してしまったとのこと。 

そこで、初めて、Aさんのサービスを紹介する営業ツールを作成しようと、HAT TOOL DESIGNにご依頼がありました。

 

Aさん曰く、リーフレットのコンセプトは、あくまでも「サービスの案内」。売込み色は排除したいという要望です。

 

これまで紹介によってお客さんを獲得してきたので、これからも紹介を中心に展開していくというのがその理由でした。

 

よって、集客に必須なスタッフの顔写真もなければ、ご利用者の声もなし、作業風景の写真もなしというリクエストでした。

 

私としては、それだけ競合が増えたのであれば、10年間に培ってきた、他社とは違う自社の強みを載せてはどうかと提案しましたが、そこまではしたくないというお返事でした。

<その65 つづく>

 

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