インパクトのあるチラシデザインと集客

チラシを作る際、

A.誰もが知っている大手企業の誰もが知っている商品のチラシ

B.小さな会社やお店が販売する商品のチラシ

このどちらなのかによって、チラシ作成の考え方が異なります。

 

Aの場合、そもそもその企業を知っているというだけでも、信頼度は高く、その上、知っている商品となると、もう、商品の説明はなくても十分に信頼はされているわけです。

 

広告賞に入賞するようなインパクトだけ狙ったデザインやアート作品のようなイメージ的なデザイン、そして、気の利いたキャッチコピーだけでいいのだと思います。

 

しかし、小さな会社やお店の商品となると、そういうわけにいきません。

 

人はよく知らないものを買わないものです。

 

まずは、その会社やお店を知ってもらうこと、そして商品を知ってもらうことが重要です。

そのためには、説明が必要になります。

 

先日、歯科医院と打ち合わせをし、「インパクトのあるチラシ作成」を依頼されました。

 

「分かりました」と答えたものの、先方からの条件は、院長の顔写真は載せたくない、患者の声も取れないし、載せられない、治療料金も説明はなく料金のみ、よくある質問もいらないとのこと。

 

掲載するのは、「このようなことでお困りの方は当院へお越しください!」という、虫歯、インプラント、歯周病といった症状の羅列と「痛くない治療を目指します!」というキャッチフレーズ、住所&地図など基礎情報だけです。

 

空いた空間には、信頼・安心感のあるイラストを入れたいとのこと。

 

本当に困りました。

 

今や歯科医院はコンビニエンスストアより多く、飽和状態だと聞きます。

 

インパクトのある目立つデザインというだけで、はたして人が集まるのでしょうか。

 

インパクトがあると目に止まって、とりあえずはチラシを手にとるかもしれません。

 

しかし、せっかく手に取っても中身が薄く、きちんと説明がないと、安心感・信頼感が持てず、来院するまでには至らないと思います。

 

内容の薄さをデザインの力で信頼できるものに引き上げるには、会社や商品そのものの知名度がなければ、不可能に近いと思っています。

 

今回のような場合、チラシで集客できなければ、後々、デザインが悪い、デザイナーが悪いともなりかねません。

 

その前にきちんと認識のズレを擦り合わせる必要があると思いました。

 

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