一言でまとめた「特徴」は伝わらない

先日、ピアノ教室主宰者から集客のためのチラシ作成のお問い合わせがありました。2年前にピアノ教室を始めたものの、現在の生徒数は子供が4人だけとのことです。そのピアノ教室があるエリアは、近くに音楽大学があるので、まさにピアノ教室の激戦区です。

「チラシは情報量に限界があるので、まずはホームページで集客に力を入れたらどうか?」とお話しさせていただきました。

しかし、ホームページはすでにお持ちとのことで、URLを教えていただきサイトを見てみると、ご本人のやさしそうな顔写真や生徒の写真もたくさん掲載されていて、ほのぼのとした雰囲気です。

また、サイトには基本的なキーワードも抑えられており、「地域名+ピアノ教室」で検索しても、上から2番目にヒットするという成績のよいサイトなのです。

だからこそ次に、チラシを撒きたいとのことです。

「なぜこのサイトで集客できないのだろう」と私は疑問に思いました。

そのホームページに書かれていた「特徴」を読んでみました。

「プロの講師による本物のレッスン」

「音符と仲良しになれる!レッスン」

「安心できる居心地の良い空間」

これでは、どのようなレッスンなのか具体的なイメージがわきません。

そこで、私は、まず「ピアノ教室の講師は全員がプロだと思っていましたが違うのでしょか?」と質問しました。

小さな子供がピアノを習い始めるための導入時に、リズムを楽しみながら「音楽」に興味を持たせるプログラムを「リトミック」というのですが、そのリトミックの講師資格を持っているとのこと。

ピアノ講師はリトミックの資格がなくても構いませんが、この教室では講師が資格を取得されています。小さいお子さんがピアノに触れる前の「導入」をいかに大切にしているかが、浮かび上がってくるかと思います。

また、2つめの「音楽と仲良しになれる!レッスン」とは、音符を動物に見立てて、お子さんが興味を持つように分かりやすく、工夫しながら教えているのだそうです。

そして、「安心できる居心地の良い空間」と一言でまとめられた、この3つめの特徴もどのような空間なのかを詳しく載せるべきだと、ここまで説明すればおわかりになると思います。

親御さんの立場からすると、毎月1万円(年間12万円)を支払って、しかも大切な子供を預けるのですから、少しでも様子がわかって安心できる教室に通わせたいのです。

だからこそ、ホームページをよく読み込んで問い合せてくるのだと思います。

チラシやパンフレットと違い、サイズや文章量という枠のないホームページはいくらでも

情報を載せることができます。

耳障りのいい一言で特徴をまとめてしまっては、まったく伝わらず、もったいないのです。

同じような内容を幾度となく、私はこの場で書いていますが、再度、強くお伝えします。お客さまにとっては、表面に見えているチラシやホームページなどの文言や印象がすべてで、こちら側の意図や熱意をこちらの思い通りに解釈してはくれないのです。

「集客」するには、テクニックの要素ももちろん必要ですが、ピアノ教室の例のように、「お金を払う人=お客さま」の立場や視点に立ち、説明不足をなくすことも大事な要素だと思います。

ピアノ教室のホームページは外注して制作したとのことで、タイトル名、説明文、キーワードなど集客へのポイントは押さえられていましたが、もう少し「お客さま視点」が必要だと感じました。

 

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