商品への思いを表現する

以前、ビジネスの勉強会で宝石を販売している店舗へ視察に行きました。

視察では、実際の売れ行きや売れるための取り組み、また、今後の展望などをお聞きしました。

商品の値段が高額ということもあり、売り上げ状況は厳しく、私を含め、勉強会参加者は「どうにかしなければ」という気持ちになったと思います。

それほどまでに厳しいものでした。

 

宝石店の社長は、まずは店舗を「知って」もらい、「買う」ことに繋げるためのさまざまな宣伝活動を展開しています。

ブログ、インスタグラム、フェイスブック、Youtubeなどインターネットでの宣伝はもちろん、自身で作成したチラシを新聞に折り込み、展示会にブースを出すなど、あらゆる宣伝手法を取っています。

 

しかし、内容が物足りないのです。

すなわち、「買いたい」と思わないのです。

まるで説明書のような由来や言い伝え、どこかで聞いたことのある「感謝」「ありがとう」「日々精進」といった想いを伝えるかのような言葉は書かれています。

とはいえ、どういった思いでその商品を販売しているのかという、社長の本当の「思い」が上記のような聞こえのよい耳慣れた言葉では伝わってきません。

商品は1万円、2万円の商品ではなく、車一台が買えるほどの金額です。

 

また同じような商品を販売する店舗は他にもあります。

同じような商品なら「どこで買うか?」が大切なのではないでしょうか?

 

だからこそ、お客様に「このお店から買いたい」と思ってもらわなければいけません。

そのためには「商品に対する思い」が大切です。

「商品に対する思い」というのはなかなか自然に思い浮かぶものではありません。

無理にでも、言葉をかき集めて作らなければならないものだと思います。

 

これほどまでに多くの媒体で発信され、時間も手間も、時にはお金もかかっているにも関わらず、肝心な「商品に対する思い」が伝わってないことは、もったいなく、残念だと思ってしまいました。

案の定、視察したメンバーからは、「これでは売れない」「欲しくない」という厳しい意見が数多く出ていました。

 

仮に、この商品の宣伝デザインを頼まれたとしたら、作ることはできますが、お客様に響く宣伝をするためにもっと深く入り込んで、社長の「思い」を引き出した方がいいと思う方は多いのではないでしょうか?

 

深く入り込んで引き出した言葉は宣伝だけにとどまらず、店舗の方針やコンセプトにもなり得るものだと思います。

 

そう考えると、例えチラシを作成するにしても「単なるチラシ作り」で終わらせないようにするのも、デザイナーの腕のみせどこです。

 

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