「強み」を考える 〜その84(1)〜

自分の店の「ウリ」がわからなくなっているのですが。

先日、チラシ作成の打ち合わせをしたお客様のKさんから「プロの視点からの、普段は考えもつかないようなアドバイスが非常に参考になりました。ようやく希望が見えました。」と嬉しいメールをいただきました。

このお客様のお店には先々代から60年以上続けているサービスがあり、それを大きく取り上げたのです。

チラシやパンフレットなどの販促物を作成するためには、まず、「私(デザイナー)自身」がその店特有のサービスを「理解」するために深く聞き込むことから始めます。

その段階でよくあるのが、「信頼してもらえるようなチラシにしたい」という思いがある割には、お客様自身が語るその店の強みは「親切・丁寧です」の一点張りだったり、「我々の業界ではそこまで書かなくても分かってもらえる」という固定観念。

従来の手法にとらわれて、それ以上は、考えられなくなっているのです。

実際に言われた通りのチラシを仮に作成しても、言葉足らずの不親切なチラシになってしまうことが目に浮かびます。

いくらデザインがよく、綺麗でかっこよいチラシでも、おそらくお客様からの反応の見込みは少ないでしょう。

前述のKさんの場合もそうでした。
60年以上も続いて毎日の業務ですから「親切・丁寧」以外に自身の仕事を客観的に見ることができません。

デザインを作る上で必要な答えが出てこないわけです。

さて、そんな時はどうすれば良いでしょうか?

<その84 つづく>

 

 

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