差がつくデザインの技メルマガバックナンバー

女性デザイナーの松田です。

先日、うちの近所であるビラが配られていました。
そのビラは重要文化財の隣に建設予定のマンションの
「マンション建設絶対反対!」という内容でした。

敷地いっぱいにマンションが建つので
ビル風ならぬマンション風で重要文化財の塀や
庭の木が傷むとのこと。
それは確かに建設反対するなと思いましたが、、、

なぜかこのビラに??違和感が。
それは「マンション建設絶対反対!」のキャッチコピーの
フォントが「POPフォント」で書かれていました。

マンション建設反対フォント
このPOPフォント、太くて目立ちますが、、、
なんか、かわいらしくないですか?
危機感が薄く軽い印象に感じてしまうのは
私だけでしょうか?
心の底から建設は反対なのか?と疑問に感じます。

フォントはシチュエーションに合わせて使わないと

このように説得力に欠けてしまうこともありますし、
うまく使い分けると、訴求力がぐんと増します。

ただし、デザインに慣れない人がよくやる失敗例として
相撲フォントやPOPフォント、明朝体、ゴシック体など
フォントの種類を多用してデザインが散漫になっている
のを見かけます。

また、大概のデザイナーはそうかと思いますが、
デザインを作成する際に使うフォントの種類は
1〜2種類程度のフォント
でデザインを作成しています。

それはどういうことかというと、
1種類のフォントに文字の線が細・中・太
があるフォントを選びます。
この線の太さによって、
デザインを作成していくわけなんですね。

さて、
WINDOWSパソコンなら、MS明朝とMSゴシック、
Macなら、小塚明朝と小塚ゴシックというフォントが
標準でインストールされています。

この明朝体とゴシック体は見た通り
それぞれ違った印象があります。

ハットツールのブログでとってもよく読まれている
「明朝体とゴシック体の使い分け」という記事。

今回は、この「使い分け」を2つのステップに分けて
もう少し詳しく書きたいと思います。

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【ステップ1基本編】
デザインのイメージで使い分ける
——————————–

まずデザインをする場合、
そのデザインがどういう方向性にしたい
大まかでよいので考えてください。

例えば
ターゲットの性別は?
年齢層は?
雰囲気は?
(真面目・楽しい・力強い・明るい・
高級感・オーガニック・やさしいなど)

それに合わせて、明朝体かゴシック体の
どちらかのフォントを選び
ます。

参考までに私が思う明朝体、ゴシック体の
印象を書いてみました。

●明朝体

明朝体サンプル

《印象》
女性的、真面目、伝統的、エレガンス、高級感、
信頼、信用、落ち着きがある、穏やか、繊細、感情系

●ゴシック体

ゴシック体サンプル

《印象》
男性的、ビジネス系、カジュアル、ポップ、
ダイナミック、力強い、情報系、理性的、機能的

例えば、単純な使い分けとしては、
明朝体の場合、
●女性がターゲットの場合
●契約書など信頼や信用性を重視される書類
●高級感を出したい場合
●縦書きの場合
●読み物(雑誌や本の場合)

ゴシック体の場合
●男性がターゲットの場合
●ビジネス的な内容の場合
●データや情報系の内容(通販カタログなど)
●カジュアルに軽く読んでほしい場合
●全体的に文字が小さい場合
(読みやすさは明朝体よりもゴシックがよい)
●横書きの場合

ステップ1では、
全体を通して同じフォントを使うことで
デザインに統一感がでてきますよ。

——————————–
【ステップ2応用編】
伝えたいことによって部分的に使い分ける
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まず、ステップ1でやったように
デザインの方向性から明朝体、ゴシック体の
どちらかを決めます。

さらに、ステップ2では、
伝えたいことによって
部分的にフォントを変えて
いきます。

明朝体を具体的に使う例としては
・心に訴えたい箇所のみに使う(キャッチコピー部分)
・物語など読ませたい文章
・感情を込めて読んでほしい部分(ご挨拶やお客様の声など)

ゴシック体を具体的に使う例としては
・データや情報系(グラフや表、地図の部分)
・ドカーンとインパクトを出したい部分のみ
(キャッチコピー部分)
・注釈など小さい文字の場合

標準でインストールされている明朝体とゴシック体でも
このように伝えたいことに合わせて選んでやると
パッと見でも伝わりやすく、訴求力がぐっと増します。

ちなみに、ステップ1、2を踏まえて
『マンション建設絶対反対!』を作成しました。

適正なフォントを使った例

どうでしょう?しっくりきませんか?

ということで、
フォント選びのステップ1とステップ2を
ぜひ参考にしてくださいませ。

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